ホームページを作ったときには、「これから定期的に情報を発信していこう」と考えていたはずなのに、気がつけば数か月も更新されていない。
そんな状況はありませんか?
「更新担当者は決めている」
「更新できる仕組みも用意している」
「でも、なぜか更新が続かない」
こうなると、担当者が忙しいから、文章を書くのが苦手だから、といった理由を考えがちです。
もちろん、それも原因の一つかもしれません。
ただ、ホームページ更新という仕事を少し分解してみると、別の問題が見えてきます。
そもそも、社内で情報が集まり、確認され、公開されるまでの流れが決まっていないのではないか。
ホームページの更新が回らない理由は、更新画面の操作よりも、その前の業務にあることがあります。
1.ホームページ更新は、記事を書くことだけではない
ホームページの更新というと、管理画面を開いて文章や写真を登録する作業を想像するかもしれません。
しかし、実際には、その前にいくつもの仕事があります。
- 更新する情報が発生する
- 必要な情報や写真を集める
- 掲載するかどうか判断する
- 公開する文章を作成する
- 内容を確認する
- ホームページに登録・公開する
更新担当者が作業するのは、主に後半です。
ところが、前半の情報収集や確認の仕組みができていなければ、管理画面が使いやすくても更新は進みません。
「更新できるシステムがあること」と「更新できる社内体制があること」は、別の話なのです。
2.社内で更新が止まる3つの原因
原因① 更新担当者に情報が届かない
例えば、ある会社で新しいサービスが始まったとします。
営業担当者はサービス内容を知っています。
責任者も開始日を把握しています。
しかし、ホームページ担当者には何も伝わっていません。
これでは更新しようがありません。
さらに、「何かホームページに載せる情報はありませんか?」と担当者が毎回社内に聞いて回る運用では、情報収集だけでも負担になります。
必要なのは、担当者が情報を探す仕組みではなく、情報を持っている人が共有する仕組みです。
例えば、サービスの変更や新しいお知らせが発生したら、担当者に情報を共有する。
それだけでも、更新作業の入口が明確になります。
原因② 誰が確認するのか決まっていない
文章が完成しても、すぐに公開できない場合があります。
「これは誰に確認すればいい?」
「社長の承認が必要?」
「この価格を掲載して問題ない?」
確認する人や判断基準が決まっていなければ、作業は途中で止まってしまいます。
もちろん、公開する情報の正確さは大切です。
ただし、すべての更新で同じ承認手順が必要とは限りません。
例えば、営業時間の変更と、新しい料金プランの発表では、確認すべき内容も違うでしょう。
あらかじめ、どの種類の情報を誰が確認するのかを整理しておくと、判断待ちを減らせます。
原因③ 更新が正式な仕事になっていない
「時間があるときにホームページを更新しておいて」
この言葉だけで更新を続けるのは、難しいかもしれません。
担当者には、日々の通常業務があります。
電話対応、顧客対応、資料作成、受発注など、優先順位の高い仕事が次々に入ってきます。
その中で、更新する時間が決まっていなければ、後回しになるのも不思議ではありません。
担当者の頑張りに頼るのではなく、更新するタイミングや作業時間をあらかじめ決めておく。
ホームページ更新も、会社の業務の一つとして扱うことが必要です。
3.社内の更新を回すための5つの工夫
では、どうすれば無理なく更新を続けられるのでしょうか。
最初から大きな運用ルールを作る必要はありません。
まずは、次の5つを整理してみるとよいでしょう。
① 更新する情報の種類を決める
「何でもホームページに載せよう」とすると、かえって判断が難しくなります。
例えば、次のように分類します。
- すぐに掲載する情報:臨時休業、営業時間の変更など
- 定期的に掲載する情報:活動報告、よくある質問、サービスの紹介など
- 必要に応じて掲載する情報:イベント案内、採用情報など
会社の業務に合わせて、掲載する情報の優先順位を決めます。
② 情報の共有方法を一つにする
口頭、メール、チャットなど、情報がさまざまな場所に届くと、更新担当者は整理するだけでも大変です。
例えば、共有する項目を次のように統一します。
- 何を知らせたいか
- 誰に伝えたいか
- いつまでに掲載したいか
- 必要な写真や資料はあるか
- 誰が内容を確認するか
共有表や社内の連絡ツールなど、普段使っている方法で構いません。
大切なのは、新しいツールを増やすことではなく、情報の集まる場所を決めることです。
③ 確認する人と期限を決める
誰に確認するかだけでなく、いつまでに確認するかも決めます。
確認待ちのまま数日経過してしまうことを防ぐためです。
重要な情報は責任者が確認し、軽微な修正は担当者の判断で進めるなど、内容に応じた運用を考えます。
④ 無理のない更新頻度にする
最初から毎日更新する必要はありません。
月に1回でも2回でも、続けられる回数から始める方法があります。
そして、決めた頻度で本当に運用できるかを確認します。
情報が十分に集まらない場合は、更新回数よりも、情報を集める仕組みを先に見直した方がよいかもしれません。
⑤ 更新が止まった原因を振り返る
例えば、1か月に一度、次のことを確認します。
- 情報は予定どおり集まったか
- 誰かの確認待ちで止まらなかったか
- 更新担当者の作業時間を確保できたか
- 掲載後の確認まで終わったか
更新回数だけを評価するのではなく、どの工程で仕事が止まったのかを見ることが大切です。
4.例えば、10人ほどの会社なら
ここで、小規模な会社を想定してみます。
従業員10人ほどで、ホームページの更新担当者は一人。
営業担当者や現場担当者は、それぞれお客様に伝えたい情報を持っています。
この会社であれば、例えば次のような運用が考えられます。
情報を持っている人
新しいサービスやお知らせが発生したら、決められた共有表に内容を記入します。
確認する人
掲載内容や公開日を確認します。必要な修正があれば、更新担当者に伝えます。
ホームページ担当者
集まった情報を文章として整え、ホームページに掲載します。
公開後
担当者が表示やリンクを確認し、必要に応じて情報提供者にも内容を確認してもらいます。
このように役割を分ければ、更新担当者が社内の情報をすべて把握する必要はありません。
もちろん、会社によっては一人が複数の役割を兼ねる場合もあります。
重要なのは、役職や人数ではなく、誰が何をするのかが決まっていることです。
これは想定例ですが、小さな会社でも検討できる運用方法の一つです。
5.CMSを導入するだけでは解決しないこともある
CMS(コンテンツ管理システム)は、ホームページの情報を登録・編集・管理するための仕組みです。
専門的な作業を減らし、社内で更新しやすい環境を整えるために利用されます。
コムログクラウドも、ホームページを作成・運用するためのCMSサービスです。
ただし、CMSがあれば自動的に社内の情報が集まるわけではありません。
掲載内容を考える人、確認する人、更新する人。
この役割が曖昧なままでは、更新の仕事は止まってしまいます。
逆に、社内で情報が集まる仕組みが整っていれば、CMSを使った更新作業にも取り組みやすくなります。
更新作業を支えるシステムと、更新を続けるための業務の仕組みは、セットで考える必要があります。
まとめ:更新担当者を変える前に、仕事の流れを見直す
ホームページが更新されないとき、担当者の意欲や能力だけに原因を求めても、解決しないことがあります。
まずは、次の3つを確認してみてください。
- 情報が更新担当者に届いているか
- 掲載内容を確認する人が決まっているか
- 更新する時間が確保されているか
この3つが曖昧なら、更新作業の前に社内の業務を整理する余地があります。
ホームページの運用に、すべての会社で使える正解があるわけではありません。
人数も、業務内容も、情報発信の目的も違うからです。
まずは、更新されなかったお知らせを一つ取り上げて、どこで作業が止まったのかを確認してみる。
そこから、自分たちの会社に合った更新の仕組みが見えてくるかもしれません。
ホームページを更新することよりも、更新が続く状態を作ること。
これが、ホームページ運用を考えるうえで大切な視点ではないでしょうか。