地域に本当に働き手がいないのか?1「学生の就職活動」
何回かに分けて、働く人についてつらつらと書いていければと思っています。
戦後から昭和・平成と高度経済成長期を支えてきたのは、大量生産大量消費の社会でした。年功序列で生涯一企業でという時代が一般的であり、定年まで一つの会社で勤め上げるのが良いと言われた時代がありました。
しかし多様化の時代になり、時代のスピードも速くなり、そして、人生100年時代を迎え今までの制度が行き詰まりを見せています。
折しも、先日経団連会長が“終身雇用を続けるのは難しい”と発言されました。
そこでまず、社会に出る学生の就職活動から考えてみたいと思います。
大手しか見えていない就活と新入社員が雇えない中小企業
15年も前に大学生と一緒にプロジェクトを組むことがあって、大学生に話を聞くとほとんど某大手就職情報に載っている会社しか就職先だと思っていないことに気づきました。おそらく今も変わってないでしょう。
就職情報誌に出稿したり、合同説明会にブースを出せるのは、お金がないとできないのです。それもかなりの金額です。中小零細企業で「1名ぐらいに入ってほしいな」では、なかなか手が出ないのです。
で、中小企業がよく言う「経験者に入ってほしい」、「即戦力がほしい」という言葉ですが、裏を返すと、新入社員を入れて育てる余力がないのです。しかし、経験者や即戦力を雇う費用もない中小企業も多いのです。。。
地方の大学卒業生にとっては、東京など大都市の大企業への就職がメインになっていて、そのために2年近く就活をしている人がいます。学校の授業は2の次になっています。また特に就職率の高い学校の進学をしてほしいという親の意見も大きいのかもしれません。その意見が大きければ大きいほど、大学側としても、授業よりも就職が決まることが優先されるのかもしれません。
さらに、同じような髪型をして、同じようなスーツを着て、個性が大事っていう時代に逆行しているようです。
でもうまく就職しても、大手でも倒産する時代、また、その会社に3年いれば長い方と言われていますし。また、先程の大手就職斡旋会社は転職斡旋会社でもあったりして、いつまでも迷わされている感じもしますね。
公務員も今は人気です。安定性を求めて、親のすすめもあり、学生にも人気です。しかし昭和の昔は、地方公務員は、人気なかったのをご存知でしょうか?高校卒業して公務員になり、夜学で大学に通うといったことも多かったと聞きました。オイルショックで就職難になったときに、一流大学の学生が公務員を求めて動き始めたとのことでした。
警察官になりたいとか、消防士になりたいではなく、公務員になりたいというのは、
職業をえらぶというより立場を選んでいるように見えるのは私だけでしょうか?
- 学生には、地元の就職先にも目を向けてほしいです。
- ゴールは就職をすることではなく何がしたいかを考えてほしいです。
- 就職してから学ぶ・研究するという筋道も考えてほしい。
そもそも、一つの会社を失敗したら終わりじゃないので、どういう働き方が今後出てくるか?どんな働き方が自分にあうかを考えられる世の中になればいいなぁと思っております。
ということで、働き方をもう一度考え直す時期に来ているのではないかと思っているので、このシリーズ続きます。
平井のコラムシリーズ
・新しい働き方を考える。 【連載中】
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